「Corne Cherry Light」 ビルドログ / 自作キーボード
こちらはCorne Cherry Lightのビルドログになります。
最後までお付き合い頂けますと幸いです。
本記事では遊舎工房ギルドよりキーボードキットのビルド記事作成クエストを受注し、
提供いただいたキットを使用しています。
遊舎工房といえば実店舗もあるキーボードパーツのお店として界隈では有名ですが、先日同社の商品・サービスのレビューやSNS等での広報サポートを目的としたギルドが誕生しました。
ギルド本部?としてDiscordサーバーが公開され、そこで今回のようなビルドログ作成の募集や新商品の告知、ボイスチャンネルを使ったイベントなどが行われており、
ギルドメンバー限定の特典なども色々検討しているとのことなのでキーボードに興味がある方はぜひチェックしてみましょう!
Corne Cherry Light の紹介
Corne Cherry Light – 遊舎工房ショップ
今回組み立てるCorne Cherry Lightはfoostanさんが設計された「Corne」という左右分離型キーボードの一つです。
Light版では熱に弱くはんだを付ける部分も小さいため実装難易度の高いLEDや、スイッチの取り外しが可能になるソケットといったパーツが非対応な代わりに完成までの手順が少なく、
そのため自作キーボード初心者の方にもオススメしやすいキットだと思います。
組み立て
それでは早速組み立てていきます。
Corne Cherry Lightに限らずキーボードキットを組み立てるときは先に製作者さんのビルドガイドを熟読することをお勧めします。
(私は自作3台目くらいの頃に分かった気になってよく読まずに作業を始めたら手順を間違い、一度付けたはんだを全部吸い取った経験があります…。)
内容物の確認
まず一つひとつパーツの部品点数を確認します。
数の足りないものがあった場合の対応期間は1週間とのことなので、
商品が届いたらまず内容物の確認する癖をつけておくといいかもしれませんね。
(内容物一覧)
・PCB … 1枚
・トッププレート: 2枚
・ボトムプレート: 2枚
・Pro Micro保護プレート: 2枚
・TRRSジャック: 2個
・タクトスイッチ(リセットスイッチ): 2個
・Pro Micro: 2個
・コンスルーピン: 4個
・ダイオード(リードタイプ): 50本
・OLEDモジュール(ピンソケット付き): 2個
・スペーサー M2 6.5mm: 10本
・スペーサー M2 8mm: 4本
・ネジ M2 3mm: 28本
・クッションゴム: 8個
その他に別途用意するものは以下の通りです。
・Cherry MX互換スイッチ(3ピン): 42個
・Cherry MX互換キーキャップ: 42個
・TRRSケーブル: 1本
・USBケーブル: 1本
プレート、PCBの断面をサインペンで塗装
まずは基盤を切り離し、切断面のやすり掛け、サインペンで縁の塗装をします。
やすり掛けと縁の塗装は必須ではありませんがCorne Cherry Lightはスイッチをはんだ付けする関係上、完成後にバラすのが大変なので多少手間でも最初にやっておくのがお勧めです。
今回は統一感を出すためPro MicroとOLEDモジュールも同様に塗装しています。
(上)無加工
(下)やすり掛け+縁塗装
Pro Microのコネクタ部分を接着剤で補強
これも必須ではないのですがPro MicroのUSBコネクタはもげやすいと巷ではもっぱらの評判ですのでエポキシ系接着剤を使って補強します。
接着剤が内部まで入ったり、コンスルーピン用の穴を塞いでしまわないようにマスキングテープを使いました。
接着剤を付けたのは赤丸で囲った部分。
ダイオードの取り付け
ダイオードの両足を基盤の穴の幅に合わせて折り曲げます。
バージョンによっては専用治具が付いているものもあるようですが今回のものには無かったのでピンセットを使って作業しました。
42個用意ができたらPCBに差し込み、マスキングテープで固定します。
その際ダイオードの向きに注意しましょう。
「▷|」の縦線側にダイオードの黒いラインが入っている側を合わせる。
表側を固定した状態ではんだ付けします。
はんだ付けが終わったらニッパー等で足を切り取る。
TRRSジャック、タクトスイッチ、ピンソケットの取り付け
続いてTRRSジャック、タクトスイッチ、OLEDモジュールのピンソケットです。
これらも先ほどと同じようにマスキングテープで固定してはんだ付けをするのですが、大きさの異なるパーツが密集しているため、まとめて固定するのが難しいです。
位置ズレや基盤との間に隙間が空かないように一つひとつ実装しました。
Pro Microの取り付け
コンスルーピンを上下・向きに注意しながらPro Microにはんだ付けします。
穴が付いている方を上(Pro Micro側)にし、二つのコンスルーピンの向きを揃えます。
Pro Microは平らな面が上です。
OLEDモジュールの取り付け
ピンヘッダを取り付け、OLEDモジュールを被せてはんだ付けします。
ファームウェアの書き込み、動作確認
Pro Microにファームウェアを書き込みます。
ここで一度書き込んでしまえば後はVIAやRemapといったソフトを使っていつでも簡単にキーマップを自分好みに変更することができます。
詳しい手順は公式ガイドを参照。
動作確認は左手側をPCと接続し、左右をTRRSケーブルで繋いだ状態で行います。
この時点ではまだスイッチを取り付けていないのでピンセットを使い通電させて確認します。
問題がなければOLEDモジュールに対応したキーの入力が表示されます。
キースイッチの取り付け
トッププレートにスイッチをしっかりはめ込み、基盤と合わせ、全てのスイッチの足が基盤の穴から出ている事を確認してからはんだ付けします。
もし穴から足が出ていない場合はスイッチと基盤の間で折れ曲がってると思うので一度プレートから取り外しピンセット等で真っ直ぐな状態に戻してあげれば大丈夫です。
Pro Micro保護プレート、ボトムプレートの取り付け
最後にM2 9mmスペーサーでPro Micro保護プレートを、
M2 7.5mmスペーサーでボトムプレートを取り付けたら作業終了です。
ボトムプレートの四隅にゴム足を付けるのも忘れずに。
キーキャップを付けて完成
グレースモークのアクリルプレートに合わせてキーキャップも黒色のものを付けてみました。
キット付属のM2ネジを黒色のものと交換しても良さそうです。
ビルドログは以上で終了です。
諸々の感想
分離型の左右の間隔を好きなだけ取れる事と40%というホームポジションから手を動かす必要のないサイズ感が非常に使いやすいです。
ここ1年ほど一体型ばかり使っていましたが分離型もやっぱりいいですね。
私はイラスト作業をする際にロジクールのG13という古代兵器を使っているのですがキーボボ沼に浸かってからは打鍵感・打鍵音に不満があり、もう少し小さめで左手デバイスとしても使える分離型キーボードが欲しいなと思っていたのでCorneはそんな私の不満を解消してくれる存在になりそうです。
また、今回初めてビルドログらしいビルドログを書いたのですが、
事前に下書きを作り必要な写真素材を洗い出してから作業を始めたものの、作業後に細かい修正をしていると「ここは別の写し方すればよかった」「この状態の写真も残しておくんだった」と反省することも多く、文章以外の面でも難しさを痛感しました。
次があるかは分かりませんが、もしやるなら今回の経験を活かしたいと思います。
最後まで読んでくださってありがとうございました!
この記事はCorne Cherry Lightで書きました。